形成外科
ほくろ・いぼ
まず悪性(皮膚癌)かどうかを見極めることが何より重要です。それには特殊な拡大鏡(ダーモスコピー)を使います。米粒くらいの大きさの皮膚を切り取って顕微鏡でみる検査が必要になることもあります。悪性でなければ、大きさや部位によって、液体窒素(イボの場合)の治療や、手術(切除術、保険が効きます)、CO2レーザー(自費)などで治療します。
皮膚のできもの(おできなど)
ばい菌が入って感染している場合は抗生物質を飲んでもらったり、できものを切開したりしてまず感染そのものを治します。感染のないものに関しては、相談の上、手術で除去することが可能です。手術前にどういうできものか分かる場合にはご説明します。手術後、顕微鏡で検査して診断が分かる場合も多いです。縫合した場合はたいてい2日後からシャワーが可能で、1週間後に抜糸します。手術は極細の針を使ったできるだけ痛みの少ない局所麻酔で行います。
皮膚がん
悪性(皮膚がん)が疑われる場合は、一部のものを除いて皮膚生検(米粒くらいの大きさを切り取る)を行って顕微鏡で診断します。転移しないタイプのものは当院で手術治療が可能です。また前癌状態で、塗り薬で治すことができるものもあります。
切り傷、擦り傷などのけが
子供さんのまぶたや手などの切りきずが多いです。傷あとをできるだけきれいに治すためには最初の治療が最も大切です。皮膚を縫う場合は、糸の跡が残らないように細い糸で正確に元通りに縫い合わせます。擦り傷はキズあとになりそうな砂粒などを完全に取り除き、ばい菌がはいらないように十分に洗浄してから、軟膏治療または、創傷被覆材というテープ状のもので治療します。野菜を切るスライサーやピーラーなどで薄くはがれてしまった皮膚なども見つかれば持ってきてください。利用できる場合があります。またキズが治ったあと、傷あとを残さないテーピングのやり方を指導します。
やけど
まず流水などで患部をできるだけ長い時間十分冷やすことがとても大切です。大人の方でやけどが小範囲なら、1時間以上冷やしてからの来院がよいでしょう。やけどのキズは痛くないように、やけどの深さに応じて、創傷被覆材を貼るか、軟膏とひっつきにくいガーゼで処置します。浅いものだと10日以内、少し深いもので3週間なおるのにかかります。それ以上の場合は手術(植皮術)も考慮します。顔や手など見た目や動きが大切な部分は特にきれいに治るように適切な処置が必要ですし、治ったあとも傷跡がひきつれないように、薬を塗ったり、圧迫治療をしたりします。
傷あと
目立って気になる傷あとは、ぜひご相談ください。傷あとの種類によって、方法がいろいろあります。体質が原因のケロイドには、注射や飲み薬が効きますし、けがの跡などは、目立たない別の傷におきかえる手術(保険がききます)できれいにできる場合があります。また、アスファルトなどで色がついてしまったキズの色をレーザーで除去してめだたなくすることもできます(保険がききます)。
巻き爪・かんにゅう爪
いずれも爪を切りすぎて悪化している場合が多いです。以前は手術しか手がなかったのですが、今は、形状記憶合金ワイヤーを入れて(痛くないです)巻いた爪をまっすぐにする治療や、爪が安全に伸びるまで爪の横にプラスチックのカバーをはめておく方法(ガター法)などいろいろな手段が増えていますので、状態に応じた治療法を選んで治します。また硬く分厚くなって、家では切れない爪を切ることだけでもやっていますので御来院ください。
多汗症(腋窩・手掌)・腋臭症
脇汗を抑える薬は、保険内(外用薬、シートタイプ)、自費(塩化アルミニウム水)でご用意があります。
匂いが気になる方は殺菌作用のある外用薬を併用していただくこともあります。手掌多汗症にもご使用いただける外用薬がありますので、ご相談ください。
注意点
形成外科手術に関しましては、保険適応の範囲内でのみ行っております。二重瞼の手術やフェイスリフトなど、保険外(自費診療)の美容外科手術は現在しておりませんのでご注意ください(レーザーやケミカルピーリングなどの美容皮膚科は自費診療しております)。